会社の上司と居酒屋で飲んだ折、突如、ダーツをやろうと言われ、仕事はできるのだが酔うと下ネタしか言わない、この上司に黙ってついていった。
場所は下北沢のダーツバーである。 時間も早かったので、店内はそれほど混んではいなかったが、若者だらけの店内にスーツ姿のふたりはちょっと浮いているように感じた。 しかし、その上司はなんら臆することなく、カバンの中からやおらダーツを取り出し、シャフトおよびフライトなどを手際よくつけ始めたのであった。 たしか301とクリケットというゲームをやった。もちろん初めてである。 ゼロワンゲームやクリケットなどで、それなりにゲームを楽しむためには、ある程度、狙ったところにダーツを集められる技量が必要である。 ということは、そのときは知らなかった。 当然のごとく惨敗であった。 人生において初めての敗北である。 それから数日後、市販の電子ダーツを買ってきた。 壁に穴をあけるのは抵抗があったが、とりあえず取り付けた。 投げてみた。 思ったより音(衝撃音)がうるさい。 思ったよりイイ感じだ。 「これならいける」 上司への復讐の炎を燃やした良い蚤、40歳の春であった。 ところで、ダーツバーに置いてあるものや、市販のダーツボードに付属しているダーツは、なぜかハウスダーツと呼ぶらしい。 これから復讐の鬼と化し、カウントアップ800を目指すのにハウスダーツでいいのか? いいわけがない。 ちなみにカウントアップは8ラウンド投げてその点数の合計を競うという一番単純なゲームである。 1ラウンドに3ダーツ投げるので、全部で24回ダーツを投げるということになる。 ダーツは20のトリプルというエリアに入ると一番高い得点なので、すべてのダーツをここにぶち込むと、20×3×24=1440点となる。(ほとんど不可能) ちなみにダーツボード中央の小さな丸は、ブルと呼ばれ、ここに入ると50点である。 800点ということは1ラウンド平均100点ということで、これは大変なことなのだ。 というわけで、マイダーツを手に入れるのだ。 マイダーツを手に入れれば、狙った所にスコンスコン刺さるのだ。 スコアは飛躍的に上がるはずなのだ。 しかし選ぶべきポイントが多すぎる。 ソフトダーツは、ティップ(先端の尖った部分)、バレル(中央の重心の部分)シャフト(バレルとフライトを繋ぐ部分)、フライト(羽の部分)の4つの部位に分かれる。 これらの、形状、材質、重さ、長さ、バレル表面の加工などの組み合わせにより、投げやすさや飛び方が変わってくるらしい。 選択肢は無限大だ。 とりあえずネットでダーツの通販サイトを見て、比較的安価な、 ・Harrows Pirate 18g ・Unicorn C225 16g の2種類を購入してみた。 ちなみに2種類とも2,000円でお釣りがくる値段である。 ついでにフライト(アイリッシュスピリット炸裂!)や予備ティップも購入した。 この2種類は重さもバレルの形(ストレートと樽)も違うので、この2つを投げ比べれば自分に合ったものが分かるだろうと高を括っていたのだが、 わからない! どちらも同等に狙ったところにいかない。 日によって、投げやすいと感じるダーツが異なる。 これなら、まだハウスダーツの方がマシかも。 とりあえずグルーピングできるようになるまでは、1つのダーツで練習した方が良いのではと考え、この2つのうちのどちらかを選択するわけではなく、さらに新しいダーツを購入してみた。 「Bootelsen Precision Grip 18g」 東急ハンズ新宿店で5,500円くらいだった。 タングステン90%である。 タングステンは比重が大きく、同じ重さでも他の素材より細く加工できるらしい。 で、何で細いほうがいいのかというと、狙いやすくなるそうである。 まぁ、細い方が物理的にグルーピングしやすいのかとは思うが、私のレベルでは全く関係ない話だなあ、と思いつつ、このダーツを使ってみた。 はたしてダーツは、狙った場所にスコンスコンと・・・刺さらなかった。 これが前述の2つのダーツ以上に扱いずらいのだ。 薄々感づいてはいたが、やはり道具のせいではなかった。 でも、この「Precision Grip」はルックスや感触がとても良く、最初の2つに比べ、なんか洗練されている感じがするのだな。 そんなわけで、もう少しこのダーツを投げ込んでみようかと思う。 ちなみに(いまのところ)グリップは3フィンガー(鉛筆握りに近い)、スタンスは中間で、やや前傾姿勢(左足踵が少し浮く)というフォーム。 肘のブレとかもそれほどないとは思うのだが、なかなかうまくいかない。 自宅の電子ボードでは300点台をウロウロというあんばいである。 800点への道のりは遠く険しい。
by bad_flea
| 2005-06-02 12:24
| DARTS
|
ファン申請 |
||